特集

シラチャ出店物語 インタビュー 焼肉隠れ家 田中英也さん

コロナ感染拡大がシラチャ開業の道筋に


焼肉隠れ家 共同経営者
田中英也さん


 バンコクで在住日本人から熱い支持を受ける日本食レストラン「隠れ家」。7月、東部港町シラチャに焼肉業態を初出店。バンコクでは「隠れ家」の他にも「レカン55」など、多くの系列店を持つ隠れ家グループですが、地方進出は初めてのこと。なぜコロナ後の出店がシラチャなのか、田中さんに伺ってみました。

バンコク―シラチャ往復の日々

 そもそものきっかけは、バンコクでしか買えないような物をシラチャ在住の友人に届けたことでした。コロナ禍、バンコクでは日本食レストランなどのデリバリー体制が整い、不自由ながらそれなりに暮らせるようになっていました。ところがシラチャでは日本人が食べたい、欲しいものの入手がまだまだ困難。そこで、友人に欲しいものを聞いて自社の食材などをバンコクから持って行ってあげることにしました。とても喜んでくれましたよ。この行動が次第に口コミで広がって、友人の友人家族から、さらにその友人からと、多くの注文が舞い込むようになり、ついには自社製品のみならず、他社さんの食材など何でも運んでいました。気づけばLINEグループで繋げたこの輪は、2年半で約500世帯となっていました。もちろん手探りゆえの失敗もありました。オーダーの品を間違える。数が揃わない。外出自粛の影響で皆の気持ちが沈んでいる時でもあり、一度のミスが致命傷になりかねませんでした。サービスの質をなんとか保ちつつ、必死で続けていきました。いいも悪いもダイレクトにご意見をいただく機会に恵まれ続け、いつしか、従来の「店とお客様」の関係性を超えた「僕とお客様」という繋がりになっていました。

シラチャで焼肉店オープンへ

 シラチャへの配達を進めながら、移動や外食の制限が解かれて日常が戻る時期を見据え、シラチャでの出店の準備もはじめて行きました。でもそれは入念なリサーチの上でシラチャを戦略的に捉えたわけでもなく、純粋に恩返しがしたい。ほんまそれだけで。

 この2年半で多くの感謝の言葉かけてもらいましたが、実際、僕の方こそ助けてもらったんだと感じています。商売ってつまるところ「ありがとう」「こちらこそありがとう」とお互いの感謝の循環が全てだと思っています。「買ってあげる」「やってあげてる」では続きません。感謝されるたび頑張っていこうと自然に思えたし、代金以上の価値あるものを受け取りました。商売人としての性格上、助けてもらった以上は恩返しがしたい。お客様の希望に沿える店に育てながら、シラチャで暮らす人たちにも、バンコククオリティの味とサービスを提供するのがこれからの僕の使命。自分が健康で仕事に真剣に取り組めば、どこであろうとやっていける。そんな自信はあるんです。

 田中さんは長年暮らしたバンコクからシラチャに住まいを移し邁進する。

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