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タイカルチャー基礎知識:国王誕生日とタイ王室

早いもので、今年もあと1ヶ月を残すのみとなりました。12月はタイではとてもおめでたい月です。なぜなら12月5日は国民が敬愛するプミポン・アドゥンラヤデート国王陛下の お誕生日であり、「父の日」でもあるからです。国王は今年で満87歳になられます。

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タイではそれぞれの曜日に色が決まっています。国王がお生まれになった月曜は黄色なので、国王誕生日には黄色の服やネクタイを身につけて祝う人が多く、国会議事堂から王宮付近にかけて、国王の誕生日を祝う美しいイルミネーションが11月頃から毎晩灯されるようになります。タイの家庭では、この日父親にプアンマライ(タイの花輪)を捧げ、足を洗ってあげるなどして感謝の気持ちを示すのが、親孝行なタイの人々の習わしです。そして父親と家族全員の長寿と幸せを願って、お寺にお参りをしたり、食事に出かけたりします。

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1946年にチャクリー王朝の第9代国王の地位に18歳の若さで就かれたプミポン国王は、2006年に在位60周年を迎えら れました。60年間在位に就かれていたのは世界一ということで、 ギネスブックに掲載されています。国王は、国の安定と繁栄のた めに4,447件(2013年9月現在)ものキングスプロジェクトを立 ち上げて、献身的に国民のために尽くして来られました。それを良く知っているタイ国民は国王を心から敬愛しているのです。

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王室に関して、外国人の私たちが忘れてはいけないことがあります。タイでは不敬罪という法律が定められており、王室に対する侮辱行為はこの法律に反する行いとされます。たとえば、紙幣で遊んだり、硬貨をゴルフマーカーとして用いたり、国王の肖像が描かれた切手を舐めて貼ったりする行為は慎むべきです。また、映画館等で国王讃歌が演奏される際には起立して国王への敬意を表しますが、起立しないと罰則の対象となります。タイ国にお邪魔している以上、必ず覚えておいて頂きたいと思います。

住田 千鶴子 スミタ・カルチャー・センター&プロダクション主宰。長年にわたり、日本人駐在員や日系企業のタイ人従業員向けのトレーニング講師、国際会議での通訳・翻訳業務に携わる。東京ディズニーランドにて会議通訳・コーディネータ ー・アシスタントマネージャーとして18年活躍。初来タイは50年前の1963年。日本人駐在員の必須マナーについての著書が12月27日に出版予定 (SUMITA Limited Partnership出版)。 http://sumitaschool.com/

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