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タイカルチャー基礎知識:タイの結婚披露宴

日本では6月は結婚式が多い月ですが、タイではジューンブライドという慣習はありません。上座部仏教の考え方から、月の満ち欠けを基本とする陰暦をもとに、結婚に良い日を決めます。基本的な考え方としては、月が満ちていく期間が良いとされ、この期間の9が付く日に多く行われる傾向があります。これは、タイ語で「進歩」「前進」を意味する「ガーオ」という言葉 と「9」の発音が同じ「ガーオ」であることから、9が縁起の良い数字とされているためです。

タイで結婚式に招待されると、日本人の多くがご祝儀をいくら包めばいいのか、何を着て行くべきか、をすぐ考えてしまうのではないでしょうか。

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ご祝儀に関しては、披露宴が行われる場所と招待者と自分との関係を考えるといいでしょう。4つ星以上のホテルで行われ、直属の部下や親しい間柄の場合は、最低2,000バーツぐらいだと思います。一般のレストランや3つ星以下のホテルで、あまり親しい関係でない場合は、1,000バーツぐらいでいいと思います。次に服装ですが、暗い色の服や真っ白な服は避け、できるだけ明るい色のちょっと派手すぎるぐらいの服がちょうどいいようです。

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祝儀や服装よりも大切な事は、出席することです。心から新郎新婦を褒め、率先して写真に入ってください。タイ人にとっては、日本人が出席することが何よりのプレゼントであり、喜ばれることなのです。田舎から出てきた新郎新婦なら、そのご両親はきっとあなたと新郎新婦の写真を、私の娘と息子は日本人と一緒に仕事をしているんだと、誇らしげにご近所に見せて回ることでしょう。

ちなみに、一般のレストランや3つ星以下のホテルでの披露宴の場合、日本のように時間通りに始まって終わることはあまりありません。なんとなく始まって、いつの間にか終わっている、そんなゆったりとした結婚披露宴をぜひ楽しんで頂きたいと思います。

住田 千鶴子 スミタ・カルチャー・センター&プロダクション主宰。長年にわたり、日本人駐在員や日系企業のタイ人従業員向けのトレーニング講師、国際会議での通訳・翻訳業務に携わる。東京ディズニーランドにて会議通訳・コーディネータ ー・アシスタントマネージャーとして18年活躍。初来タイは50年前の1963年。日本人駐在員の必須マナーについての著書が12月27日に出版予定 (SUMITA Limited Partnership出版)。 http://sumitaschool.com/

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