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タイカルチャー基礎知識:タイのプレゼント の習慣

“所変われば品変わる”とはよく言ったもので、タイでは年に1回、年末年始に「グラチャオ・ピーマイ」というバスケットに入った贈り物をお世話になった人や取引先の会社へ贈るしきたりがあります。直訳すると「新年のかご」という意味を持つこの「グラチャオ・ピーマイ」は 11 月下旬からスーパーマーケットやデパートなどの棚に並びます。値段は1,000 バーツぐらいからあり、中身は嗜好品や果物などが中心となっています。

このプレゼントの良いところは、中身がどのようにでも変更可能だという点です。送る相手の好きなものを考えて、バスケットに自分のセンスと感謝の気持ちを一杯に詰めたものが「マイ・グラチャオ・ピーマイ」です。

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華僑の方から頂く中に多いのが、瓶入りのツバメの巣や、鶏油や鶏卵などから加工された健康食品です。大変高価で体にも良いものですが、嗜好が合わないと、宝の持ち腐れとなってしまう場合があります。でも反対に、華僑の方にはこれを差し上げると大変喜ばれます。

私事で恐縮ですが、今でも毎年頂くうれしい物の一つに、北部タイからの純粋はちみつがあります。毎年1ダース届くので、毎月一本、純粋はちみつを頂き、その度にはちみつの甘い香りと共に、送り主を思い出します。

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また、タイ人にプレゼントを贈る際に喜ばれるのは、和風のラッピングです。例えば、和紙の包装紙でプレゼントを包むと、もうそれだけで「美しい!」と喜ばれます。昨年、赤と白のワインを和柄の風呂敷で日本風に包んで持っていったところ、ワインもさることながら、風呂敷が大変喜ばれました。

「郷に入っては郷に従え」―今年の年末は「クラチャオ・ピーマイ」に挑戦されてみてはいかがでしょうか?

住田 千鶴子 スミタ・カルチャー・センター&プロダクション主宰。長年にわたり、日本人駐在員や日系企業のタイ人従業員向けのトレーニング講師、国際会議での通訳・翻訳業務に携わる。東京ディズニーランドにて会議通訳・コーディネータ ー・アシスタントマネージャーとして18年活躍。初来タイは50年前の1963年。日本人駐在員の必須マナーについての著書が12月27日に出版予定 (SUMITA Limited Partnership出版)。 http://sumitaschool.com/

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