【今夜の逸軒】Robatayaki & Sake あお季

Robatayaki & Sake あお季

無添加・無化調の逸品を味わうモダン炉端焼き

　和食文化がますます成熟するバンコクで、注目の一軒が仲間入りした。スクンビットソイ49、サミティベート病院近くに暖簾を掲げる「Robatayaki & Sake あお季」は北九州発の気鋭店。ガラス張りの瀟洒な佇まいの向こうに広がるのは、2人の日本人シェフが忙しく立ち回るライブキッチン、そして無添加・無化調を徹底し、素材の力をとことん引き出す日本料理の数々＿＿。

　料理の基礎となる出汁は、昆布や鰹節など5種の厳選素材を使い、丁寧に引くのがモットー。調味料の大半を日本から取り寄せ、既製品に頼らず、旬の野菜、魚介、和牛を使いながら熟練の技で鮮やかな一皿に変えていく。11月、福岡本店の人気メニューをさらにブラッシュアップした新メニューも登場予定だ。

鰹の藁焼き
豪快な炎で一気に焼き付け、旨味と香りを逃さない藁焼きはこちらの名物。表面は香ばしく焼かれ、中心にはみずみずしい赤さが残る「鰹の藁焼き」を一口頬張れば、外はパリッと、中はとろりとした旨味がほとばしる。さらに薬味を添えれば、土佐の海風が口の中を駆け抜ける。

活き鰻 白焼き・タレ焼きハーフ＆ハーフ
とりわけ注目なのは、愛知県産の鰻だろう。生きたまま空輸され、店内目の前でさばいてもらうという贅沢。白焼きで味わえば、鰻本来の甘味と香ばしさが静かに広がり、蒲焼きにすれば、焦げの美味とタレの艶やかさがいやがおうでも食欲を誘う。

囲炉裏 炉端焼きランチ
ランチタイムに訪れたなら、そのお得さに目を見張るかもしれない。前菜3種、野菜サラダ、茶碗蒸し、本マグロタレ焼き、焼き野菜2種、サーモンレア焼きいくら乗せ、本日の焼き魚、鶏の一夜干し、和牛サーロイン焼きすき、土鍋炊きご飯、お味噌汁、総勢11品にデザートを加えた「囲炉裏 炉端焼 きランチ」が980B++という破格。このほか夜限定のコース1,480B++もまもなくお目見えとのことで、こちらもお見逃しなく。

大トロ牛タンステーキ
一口噛むごとに牛タンの上質な脂がそっと舌の上でほどけていき、もはや肉というより、旨味の塊と言ってもいい「大トロ牛タンステーキ」はお店イチオシの一品、ぜひ試されたし。

鮎囲炉裏焼き
炉端でじっくり焼かれた「鮎囲炉裏焼き」は、薄皮が熱でパリリと弾けると同時に、淡い脂がにじみ出す。清流育ちならではの澄んだ香りとほのかな苦み、旬をまるごと閉じ込めたような一品が、タイで食べられるのは実にありがたい。

本日の藁焼き盛合せ
強い炎が一瞬で素材を包み込むことで、旨みがぐぐっと引き出される。火と対話するように仕上げていくその姿に、職人の矜持もにじむ。その時の旬の食材を贅沢に味わう「本日の藁焼き盛合せ」、酒の肴としてこれ以上のものはない。
料理を支えるもう一つの要素が、器の美しさだ。有田焼を筆頭に、選び抜かれた食器で和食の風景を完成させる。磁器の凛とした表情、陶器や漆器のやわらかな温もり、器を通して日本料理の世界観が深まっていくのも、また楽しい。
酒肴に合わせる日本酒も多彩。全国からツウ好みな銘柄を厳選し、ワインや果実酒の揃えも豊富。ノンアルコールのラインナップにも注力しており、誰もが心地よく過ごせるよう心を砕く。トーンを落とした照明にほんのり包まれた店内は、1階には臨場感あふれるカウンター席、2階には半個室が並び、会食やデート、家族での食事、はたまた、ひとり静かに盃を傾ける夜にもそっと寄り添ってくれるだろう。

お店データ
TEL：093-893-3939
住所：スクンビット通りソイ49 マリオットエグゼクティブアパートメント内１階
営業時間：12:00-15:00 (L.O.14:00), 17:00-23:00 (L.O.22:00)
休：無
P: 有

Robatayaki & Sake あお季