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駐在生活お悩み相談:雑談で不倫ドラマの話が、もしや不倫デートのフラグ?

慣れない海外生活には、いろいろな悩みがつきものですよね。なかでも、妻・彼女やタイ人女性スタッフなど、女性とのコミュニケーションの問題に頭を抱えている方も多いのでは?ここでは、男女の心理に詳しい平松隆円先生が、状況を打破する方法を指南。少し心が軽くなる読む処方箋です。

オトコの駐在生活お悩み相談 その3

Q

取引先の日本人女性が、雑談で不倫ドラマの話をしてきます。不倫デートのフラグでしょうか? 相手も自分も傷つかないように確かめたいです。
(41歳、既婚、駐在歴1年2ヶ月)

A

昨秋、日本では不倫ドラマが流行りましたよね。上戸彩さん主演の『昼顔』は、平均13.9%、最終話の瞬間最高視聴率は20.3 % と大ヒットしました。『昼顔』公式サイトのアンケートによれば、不倫は絶対許せないと思うのは約3割。つまり、不倫容認派は7割近くにのぼるわけです。しかも、身近に不倫している(したことがある)人がいるというのも、7割という結果でした。実際に、それだけ多くの不倫経験者がいるわけですよね。

とはいえ、だからといって、取引先の女性があなたを不倫に誘っているかというと、そんなことはないと思います。あくまで、日本の不倫ドラマブームを受けての世間話です。何も心配せず、世間話として参加してみてください。 確かめる必要なんて、そもそもないのです。

ところで、なぜ不倫、つまり倫理にあらずというのでしょうか。それは、恋愛や結婚には排他性という約束事があるからです。これは、私たちの社会が、恋人や妻はひとりじゃないといけないとルールを決めているために、そのルールから逸脱すると ”浮気をした” として、社会的な罰を受けることになります。なぜ、このようなルールができたのか。ひとつには、多数の恋人をもつと、その人間関係が複雑になり多大な労力になるため、それを排除したと考えられます。もちろん、近代日本にキリスト教的恋愛観が入ってきて、排他性が生まれたともいえます。世界を見渡すと、一夫多妻や多夫一妻の国もあります。

いずれにしても、誰かと恋愛関係を結ぶということは、自分がパートナーに対して独り占めできる状態にあること、性的な関係をパートナー以外とは持たない状態にしておかなければならないんです。そして婚姻関係とは、そんな排他性を婚約という契約で明確な形にしたもの。だから不倫をしてそれが発覚すると、慰謝料という形で社会的な罰を受けることになるんです。

今月の処方箋:
不倫デートのフラグではなくただの世間話なので、間違っても踏み込まないようにしましょう。倫理にもとる行為は社会的な罰を受けることになります。

平松 隆円 大学教員 / コラムニスト 京都大学研究員、国際日本文化研究センター講師、チュラロンコーン大学講師などを歴任。魅力や男女の恋ゴコロに関する心理に詳しい。現在は、タイ国立大学勤務のため生活の拠点をバンコクに移し、日本と往復しながら、大学の講義のみならず、テレビ、雑誌、講演会などの仕事を行う。 http://ameblo.jp/ryuenhrmt/

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