ポコ・ア・ポコのこだわり
こんなスタイルを待っていた!と思わせるお店が、交通至便なエカマイ通り沿いにオープン。スペインの言葉で「POCO A POCO(ポコ・ア・ポコ)」とは「少しずつ」のこと。さまざまな料理をたくさん楽しめるようにとポーションは小さめ、価格は一品100B前後と良心的。欧風を中心に、和食やタイ料理もクロスオーバーさせた魅力あふれるメニューがずらりと並ぶ。
温かみのある赤とグリーンを基調とした店内はカウンター、テーブル、大きなソファとシートも多彩。そこかしこに置かれた猫モチーフの雑貨が、知人の家に遊びに来たようなリラックスを誘う。普段着のままサクッと寄れる本場のバルにも似たムードに、隣り合わせたゲスト同士が意気投合することもしばしばだとか。
ワインカーブを思わせるレンガ調の店内。特注のテーブルは広々と使いやすい
洋食経験豊富なシェフが紡ぎ出す料理は工夫とバリエーションに満ち、どれも丁寧に作られているのが一目でわかるものばかり。その日のおすすめ食材で作る、おまかせPOCO A POCO盛合わせや、力強い旨みがギュッと凝縮されたしらすのアヒージョはワインにぴったり。
おまかせPOCO A POCO盛合わせ(320B)は、その日一番の食材が、温と冷とりまぜ、食べ応えある一品へと姿を変える
しらすのアヒージョ(200B)。料理に合わせてワインのセレクトもしてくれるので、気軽に頼んでみて
スペイン直送イベリコ豚ハモンセラーノをはじめ、日本やノルウェー、スペインなど食材も世界を縦横無尽にいいものだけを取り寄せる。
イベリコ豚ハモンセラーノ(30g 280B)がこの価格。熟成が生み出す風味がたまらない
出色は、牛すじのデミグラスソースのココットオムレツ。美しい黄色のオムレツにスプーンを割り入れると、スフレのように中までフワッフワ。じっくり煮込まれた自家製デミグラスソースは完成までに3日を要す自信作だ。
牛すじのデミグラスソースのココットオムレツ(120B)は、驚きに満ちたふわふわのオムレツ。熱々をほおばれば至福のひと時
お腹を軽く満たしたいなら、王道!揚げナスとベーコンのトマトスパが丁度いい。トマトの酸味と甘みに、ベーコンの香ばしさ、揚げナスのとろりとした食感がやみつきに。素材の持ち味を生かすシンプルなパスタだけに、腕前がストレートに伝わってくる。
揚げナスとベーコンのトマトスパ(200B)。パスタをはじめ、さまざまな発想で奥行きのあるメニューがいくつも展開される
極上ティラミス、チーズケーキ、ガトーショコラ…。甘いモノに目がないというシェフが生み出す、デザートのPOCO A POCO盛り(180B)も外せない。しっとり焼き上げたスポンジケーキが魅惑的なティラミスは、イタリア人シェフ直伝。軽い食感とマスカルポーネチーズのリッチな味わい、滑らかな舌触りはお酒に合わせても相性◎
とろけるティラミスはコーヒー液を使わず仕上げており、小さな子どもにもOK
そのほか、ビールやハイボールによく合うピスタチオのフリット(150B)や、トマトの代わりにタイ名物ガパオ炒めを乗せた、ブルスケッタならぬガパオケッタ(100B)など、おトクで心弾む一皿に、あれもこれもと欲張りになってしまう。
扱うワインは手頃な価格帯が中心で産地もワールドワイド。日本酒の揃えはかなりツウ好みと評判で、フルーツとワインで作る自家製サングリアも人気だが、日本酒で作る“SAKEグリア”も同店の名物。ぜひ、一度お試しを。職人が丹精こめて作るクラフトビールにも注力し、タイ産や香港産、千葉九十九里のクラフトビールと種類も豊富、飲み比べもまた楽しい。
貴重なワインを飲み比べてみたいなら、不定期開催のワインブッフェがおすすめ。赤白をバランスよく50本ほど用意し、生ハムなどのアミューズがついて参加費は一人1,000B。時間無制限でワインがなくなり次第終了というスタイルも潔い。店内告知やInstagramまたはFBをチェックしてみよう。
毎日18時~19時はハッピーアワーでアサヒ生ビール50B、グラスワイン120B、ハイボール50Bと、どれも通常価格の半額に。
牛すじのデミグラスソースオムライス、広島産牡蠣のリゾット等がカジュアル価格で味わえるランチタイムも見逃せない。昼も夜も、価格以上のごちそうを味わえること間違いなしの一軒だ。