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タイカルチャー基礎知識:タイ人の家族観

去る8月16日、シリキット王妃のお誕生日に合わせてタイ全土で「母のために自転車に乗ろう!(Bike for Mom)」 という一大イベントがありましたね。皇太子が母親のために、自転車に乗った人達を先導して走る颯爽とした姿が放送され、146,200台が参加したことでギネス記録も打ち立てました。

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タイの若者は皇太子を筆頭に、日本の若者に比べるとはるかに親孝行な人が多く、多くの若者(男性)は母親孝行のために出家をします。宗教上の理由と言ってしまえばそれまでですが、 上座部仏教では、女性は汚れたものとされており、天国に昇ることは出来ませんが、息子が出家をしていれば天国に行くことが出来る、と信じられているのです。つまり母親に天国に行って もらいたいという気持ちから、息子たちは出家をするのです。

さてタイで一番の親孝行者は誰だと思いますか? タイ人に聞いたなら、即「国王陛下」と答えてくれるでしょう。国王陛下はお母様が12年前に亡くなられるまで、高齢のお母様を気遣って、どんなに忙しくても夕食を共にするようにしてこられました。 そして母の日には、お母様の前にひれ伏して、感謝の言葉を述べられるお姿が、タイ全土に放映され、国王陛下のお姿を模範とする若者が多く生まれ今日に至っています。

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今年の母の日には、皇太子とプラテープ王女が女王陛下を見舞い、お坊様を病室に招いて「タンブン」(寄進)をされる姿がインターネットで発信され、その次の日には病院の見舞い客と寺を訪れる人の数が急増したと言われています。

母の日だけでなく、週末になると多くの家族連れが楽しそうに食事をする姿を見かけます。そんな親孝行なタイ人の姿を見ると、経済や技術力ではまだ日本より劣っていても、タイの人々の方が人間として大事な事の優先順位をきちんと守っている、と思うのは私だけでしょうか?

住田 千鶴子 スミタ・カルチャー・センター&プロダクション主宰。長年にわたり、日本人駐在員や日系企業のタイ人従業員向けのトレーニング講師、国際会議での通訳・翻訳業務に携わる。東京ディズニーランドにて会議通訳・コーディネータ ー・アシスタントマネージャーとして18年活躍。初来タイは50年前の1963年。日本人駐在員の必須マナーについての著書が12月27日に出版予定 (SUMITA Limited Partnership出版)。 http://sumitaschool.com/

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